フランス革命によって生まれた国民主義というのは一体なんなのでしょうか。
人口のわずか2パーセントを占めていた聖職者と貴族によって平民たちは支配されていました。
しかし、フランス革命によってこのアンシャンレジームが崩壊し、国民主義というものが生まれたのです。
それならば、この国民主義とはなんなのでしょうか。
ここではフランス革命によって生まれた国民主義について解説します。
国民という概念
国民主義というのは、最近ではナショナリズムという言い方もします。
これは近代国家においては非常に重要な概念です。
フランス革命が起こる前、ヨーロッパは封建制と身分制というものがありました。
その国の国民である、という意識はなかったといえます。
封建制の下では、聖職者貴族たちが土地を有しており、平民のものではありませんでした。
しかし、フランス革命によってその土地が国有化され、平民たちが武力行使を行ったのです。
それにより、平民たちの中で「自分たちの生活を脅かす人たち」「自分たちの土地を奪うもの」といった意識が生まれてくるようになりました。
この帰属意識こそ、国民主義というのです。
国民軍の誕生
国民という意識が生まれたことにより、軍隊が生まれてことになりました。
フランス革命が起こる前、もともとは洋平が戦いに参加しており、フランス人だから戦いに参加する、フランスを守る、などという意識はなかったのです。
また、傭兵は職業軍人ですから、見返りとして金銭的な利益を得ていました。
その一方で、フランス革命が起こっている中では経済的な余裕がありませんから、自分たちで戦わなければいけません。
そのため、自分たちが自分たちの国を守るために働かなければいけなくなったのです。
それによって国民軍というものが生まれました。
ナポレオンの活躍
ナポレオンが活躍したのはフランス革命の時代とは少し異なりますが、ナポレオンがフランス革命の理念を拡散させたといっても過言ではないでしょう。
フランス革命で国民主義という理念が生まれ、戦争によって確実なものとなりました。
そしてそれがナポレオン戦争によってヨーロッパ全体に拡散されていったのです。
つまり、ナポレオンは国民主義、言い換えるとナショナリズムを世の中に広げた張本人とも言えるのです。
まとめ
いかがでしょうか。
経済的な余裕がなかったからこそ、人々は自分たちのために戦わなければならず、自分たちの帰属意識というものを養っていくようになりました。
これこそが国民主義であり、現代のナショナリズムというのです。
そしてナポレオンがフランスの国民主義を世の中に広めたと言えるでしょう。